経済負担の少ない不妊治療
Q:
私35歳、夫40歳で今まで人工授精(AIH)10回、体外受精(IVF)を4回行いましたが、妊娠に至りません。またすぐにでもIVFをしたいのですが、当てにしていたボーナスが景気の影響でほとんどありませんでした。経済的に苦しい私たちは治療が受けられないのでしょうか。
A:
世界的な不景気のしわ寄せは医療界も例外ではなく、経済的理由で治療が受けられない患者さんが増加傾向にあります。それはあまりにも理不尽なことだと思います。
そこで安価な治療が求められるわけですが、IVFでは卵子をたくさんつくるため排卵誘発剤の注射が連日必要で、通常は高価なものです。その注射をヨーロッパから日本初上陸のジェネリック製品にすると従来の3分の1の価格になります。もちろん品質は良好で卵子の発育も良く、欧米では頻繁に使われています。内服薬だけで卵子をつくるテーラーメイド法もあります。
また、不妊治療歴1年以上で妊娠できない原因の95%は男性因子です。原因が分かれば夫の治療(2カ月に1~2回程度の通院)に専念し、精子が良好になるまで妻(検査がすべて終了した場合)は全く通院の必要がないわけです。つまり、明確な不妊原因を早く発見しその治療だけに集中すれば経済的な負担も軽くなります。
当院では安価なIVFを目指して使用する器具などを工夫し、要領の良い受診法をお教えしています。
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