ミレーナ治療後の凍結胚移植で妊娠率上昇 | 茨城県小美玉市の不妊治療・婦人科 小塙医院

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ミレーナ治療後の凍結胚移植で妊娠率上昇

 

Q:
不妊治療中の妻37歳、夫40歳です。子宮内膜組織診で子宮内膜過形成と診断され、着床障害があるとも指摘されました。治療法はあるのでしょうか。今まで体外受精を5回受けていますが、すべて妊娠に至りませんでした。

A:
妊娠するには精子・卵子・卵管・子宮がすべて良好で、女性に精子への抗体がないことが条件です。体外受精は培養した良好な受精卵を子宮に移植しますので5回も受けているなら受精卵の質が悪いとは考えられません。詳しいことは分かりませんが、子宮以外は問題ないと思います。

子宮内膜過形成は着床しにくく流産率も高いです。原因は体質(遺伝的なものも含む)や基礎体温から判断しますと低温期が長いいわゆる遅延排卵、高温期がない低温期のみの人に多く見られます。通常、生理周期が28日ならば低温期14日、高温期14日が普通です。

低温期は卵が着床できるよう子宮内膜の増殖を促すエストロゲン(女性ホルモン)が、高温期にはプロゲステロン(黄体ホルモン)が分泌されますが、ホルモンバランスが崩れエストロゲンの分泌期間が長くなると子宮の厚みが過度に増すため過形成になりやすく、着床障害を引き起こす原因にもなります。

治療は今までないに等しかったのですが、2年前に日本でも認可されたミレーナ(黄体ホルモンを持続的に放出する避妊リング)を子宮内に装着すると約80%が改善され、ミレーナ治療後、特に凍結保存しておいた受精卵で体外受精すると妊娠率が上昇しました。当院では150例にミレーナを実施し、体外受精で凍結胚移植した患者さんの80%が妊娠しています。

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