子宮頸がん検診とワクチン
Q:
37歳独身女性で、毎年子宮頸がん検診を受けています。結果はいつもクラス2といわれ半年に1回の検診を勧められていますが、年1回でも良いという医師もいてどうすればよいか分かりません。また、ワクチンを接種すれば検診は必要ないのでしょうか。
A:
子宮頸がん検診の結果は旧分類でクラス1が正常、クラス2は炎症や炎症が自然治癒した細胞がある状態です。検診の回数は医師の考え方次第という部分もあり、私の経験と通常の規則から考えるとクラス1は年1回、クラス2だと半年に1回が望ましいでしょう。最近の医学界では受診回数にさまざまな意見があり、しかも強制ではないので受診する・しないは本人の自己判断によるところが大きいです。
子宮頸がんはHPV(ヒトパピローマウイルス)という人間の粘膜や皮膚に存在するありふれたウイルスの感染が原因で、主に性行為で感染するため多くの女性が一生に一度は感染します。多くの場合が自然に排除されますが、時に感染が長引きがん化します。しかし、ワクチンの登場でがんでは唯一予防が可能になり、性交未経験であればほぼ100%防ぐことができます。検診結果がクラス1や2ですとかつてHPVが侵入した可能性があってもかなり予防できるでしょう。
クラス3に進むとHPV感染が濃厚になり予防効果はないとされています。費用は4万5000円~5万5000円ほどで地方によって小学6年生や中学1年生を対象に全面公費負担で受けられるため、その親や姉妹、親戚などの接種率が高くなっています。今後、そういった制度が国内に広がれば13歳以下の女性に子宮頸がん発症がゼロになることも夢ではないでしょう。