フーナーテストと抗精子抗体 | 茨城県小美玉市の不妊治療・婦人科 小塙医院

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フーナーテストと抗精子抗体

 

Q:
前回の妊娠五大条件を読み、抗精子抗体について質問です。不妊歴3年の妻34歳、夫40歳で、フーナーテスト(性交後子宮内精子上昇テスト)は良好なのに抗精子抗体検査は必要でしょうか。

A:
同テストはあくまで性交後に精子が子宮内にどれだけ上昇しているかを推定する検査です。このテストは通常、性交後の子宮頚管粘液を採取し、顕微鏡(400倍率)で粘液0.1ミリリットル中の精子数をすべてカウントすると子宮内に存在する精子数が推定できます。

さらに卵管内の卵子に到達する精子数も推定でき、子宮内に1万の精子が存在すれば卵子に到達するのは1~5といわれています。顕微鏡下で精子が動いていない場合に精子に問題があるのか、または抗精子抗体の存在が疑われるため抗体があるとは確定はできません。

抗精子抗体の原因は不明です。女性の血液を含む体液に存在し、精子を死滅させたり運動能力や卵子への進入を阻害したり精子同士の頭や尻尾を凝集させます。このように抗体には多くのタイプがありフーナーテストでは判断できないので別に検査(血液検査)する必要があるのです。抗体の存在が確認されたら自然妊娠や人工授精ではまず妊娠は不可能です。

さらに悪いことには射精すればするほど抗体は強力になるため、性交はコンドームを使用したほうがよいでしょう。よほど強力な抗体でない限り体外受精の妊娠率は良好です。強力な場合は顕微授精に進みます。

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