卵子の成熟と排卵 | 茨城県小美玉市の不妊治療・婦人科 小塙医院

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卵子の成熟と排卵

 


妻32歳、夫35歳、不妊歴3年です。毎回、排卵が遅かったり無排卵のため排卵誘発剤を使用しています。もう自然には排卵しないのでしょうか。それを確かめる検査方法はありますか。

A:
まず、女性は胎児のときから卵巣内で5万~20万個の原始卵がつくられ、誰しも誕生直後から閉経まで減少し続けます。中には急激に減少する人もいて赤ちゃんが欲しいころにはすでに卵子がわずかだったなど、生まれながらに不妊症が決定する場合もあります。

排卵するには卵子が卵巣内で成熟する必要があります。ある程度は自力で成長し、その後は脳の下垂体から分泌される卵胞刺激ホルモン(FSH)と排卵黄体ホルモン(LH)が成長と排卵を促します。内服の排卵誘発剤は脳の視床下部に働きかけて下垂体を刺激し、このFSHとLHの分泌を促すものです。

また、卵子が成熟すると女性ホルモン(E2)や黄体ホルモンの分泌も上昇するのでホルモン測定が診断の補助になり、自然排卵できるかどうかもFSHとLHの分泌状況を調べる「視床下部下垂体ホルモン負荷テスト」で分かります。まず採血でFSHとLHの基礎値を測定し、視床下部から分泌されるゴナドトロピン刺激ホルモンを注射して、15分後と30分後~120分後の採血で数値の変化を見ます。下垂体ホルモンの分泌が不良なら自然な卵子の成熟と排卵は期待できません。不妊治療を受ける前に必ず行う検査です。

2010年12月12日(日)つくば国際会議場で開く不妊症市民公開講座でさらに詳しくお話します。

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