加齢は妊娠力低下に直結
Q:
不妊歴8年の妻43歳、夫50歳で、震災後の自粛ムードや仕事が忙しく不妊治療のために会社を早退したり休むのは困難な状況です。経済的余裕はありますが、今治療を再開するのははばかれます。秋ごろまで待ってからでは遅いでしょうか。
A:
まず、年齢から考えると時間がありません。卵巣中の卵子の数は誕生時から減少し続け、35歳を過ぎるとより減少が早まり脳下垂体と卵巣のホルモン機構が乱れてきます。そもそも人間は20~35歳で子どもを授かるようにつくられていて、現代の晩婚化や出産の高齢化自体が体の仕組みに反しているのです。
生理さえ順調ならいつでも出産できると思っている女性が多いのですが、それは間違い。ですから秋ごろの治療再開では現在より卵巣の力が弱まっているので経済的余裕があるなら一刻も早く治療に取り掛かるべきです。通院は排卵誘発剤等を上手に使えば休日に合わせて治療することもできます。
震災の影響で不妊治療を再開すると自分のことしか考えてないと思われるという心配もおありのようですが、日本の復興にはこれから誕生する若い力が必要です。赤ちゃんを産むことは社会貢献の一つと思いませんか。年齢を重ねるほど卵巣や子宮は老化し、ホルモン分泌も衰え妊娠力は低下します。年齢と時間は赤ちゃんづくりを待ってはくれません。
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