卵巣機能に有効なプラセンタ
Q:
不妊歴7年の妻38歳、夫40歳です。体外受精を5回受けましたが妊娠に至りません。卵巣機能が弱く子宮内膜はいつも薄いと言われています。最近、プラセンタ療法が不妊に良いと知りましたが、詳しく教えてください。
A:
卵巣機能は人によって差はありますが、35~40歳にかけ極端に落ちるといわれています。卵巣機能低下の原因は加齢ほか遺伝、子宮内膜症、クラミジアなど細菌感染による炎症などで、卵子の発育に障害が起こり、卵子ができないあるいは質が悪く受精まで至りません。また、遺伝により卵巣機能が弱い人や35歳を過ぎ極端に弱まる人は残念ながら治療法はありません。
プラセンタ療法が有効なのは特に女性ホルモン(エストロゲン)の欠乏などホルモン分泌障害による卵巣機能低下で、その効果は世界の学会で評価されています。プラセンタにはアミノ酸やたんぱく質、ビタミン、ミネラル、酵素、脂質、糖質、ムコ多糖類、核酸、細胞増殖因子、サイトカインなどが含まれ、美容効果は知られるところです。
不妊分野ではイソフラボンと同様にエストロゲンを補充し過剰分泌の場合は抑制して適性量を保つため、排卵後の黄体ホルモン分泌を促し子宮内膜の成熟を高め着床をサポートします。
当院では最近、体外受精を受ける5人に使用し3人が妊娠に至りました。その3人はいずれも体外受精を5~7回受けた人で、今まで1個しか採卵できなかったのが2~3個に増え、子宮内膜も平均で1.5倍厚くなりました。
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