体外受精とホルモン検査 | 茨城県小美玉市の不妊治療・婦人科 小塙医院

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体外受精とホルモン検査

 

Q:
前回質問した不妊歴4年の妻35歳、夫37歳です。体外受精を始める場合、月経3日目に血中ホルモン測定と超音波診察をするのはなぜですか。また、排卵誘発剤の選択基準や点鼻薬使用の判断基準も教えてください。

A:
体外受精や顕微授精では良質な卵を複数採取するため卵子の成長を薬剤でコントロールすることは前回お話しました。そのため卵の成長を左右するホルモンの測定は不可欠で、月経3日目に測定して採卵までの卵の成長にどの排卵誘発剤がどれだけ必要で点鼻薬を必要とするかどうかを見極めます。

測定するホルモンは女性ホルモン(E2)と黄体ホルモン(P4)、卵胞刺激ホルモン(FSH)、黄体化ホルモン(LH)、プロラクチンの5種類です。

例えばFSHとLHが高い場合は卵巣機能の低下を招くためそれらを抑制する点鼻薬を使用しますが、E2が低い場合や卵巣機能がもともと弱い人は使用できません。

また通常、FSHとLH比は3対1または2対1なら良い卵子が得られ妊娠率も高くなります。この比率に近づけるためFSHとLHの過不足を補うのが排卵誘発剤です。誘発剤はFSHとLHの含有量が異なる数種類ありますので、各人の数値に応じて選択します。

次に、エコー診断は前周期の未破裂卵胞や卵巣嚢胞が卵巣内に残っていないか確認するためです。これらが存在すると卵胞ができない場合があり、その周期の体外受精を見送る場合があります。

ホルモン動態は変わりやすいためこまめに検査して薬の効き具合を確かめる必要があるのです。

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