初めての不妊検査
Q:
結婚3年の妻33歳、夫35歳で、結婚前から妊娠を望んでいました。そろそろ不妊症の検査を考えていますが、検査の内容や用意するものを教えてください。
A:
不妊治療の初診時に行う検査は
- 血液検査
- 子宮頚がん細胞診
- クラミジア・膣内細菌検査
- 超音波による子宮・卵巣観察
があります。
1. 血液検査では感染症(B型・C型肝炎抗体、梅毒、HIV)の有無や甲状腺機能を調べます。肝炎の可能性があればまず内科診療が必要です。甲状腺異常では排卵障害をきたすほか、その後の不妊検査で使用するヨード剤やホルモン剤が甲状腺機能に作用し体調不良を起こす場合があるため甲状腺の治癒が先決です。
2. 子宮頚がん細胞診は子宮頸がんの有無を検査します。
3. クラミジアは子宮内膜炎や卵管炎、骨盤腹膜炎、卵管閉鎖の原因になるため必ずチェックします。溶連菌や大腸菌などの膣内細菌も子宮頸管炎や子宮内膜炎、頚管粘液の分泌不全を起こすほか、細菌の毒素が精子を死滅させたりします。黄色い帯下は細菌を排出している証拠。長期に渡る場合は診察を受けましょう。
4. 超音波検査では子宮筋腫や子宮腺筋症、卵巣腫瘍、骨盤内腫瘍の有無を観察します。
いずれの検査も不妊治療の方針を決める重要な検査です。初診時には最低3カ月以上記録した基礎体温表や、1年以内の血液検査や健康診断結果を持参してください。
過去の入院や手術歴、家系内に糖尿病や高血圧、がんがあるか、母親の月経状況や子宮筋腫、卵巣腫瘍があるかなどの情報も役立ちます。