不妊と漢方(柴苓湯) | 茨城県小美玉市の不妊治療・婦人科 小塙医院

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不妊と漢方(柴苓湯)

 

Q:
不妊歴5年の妻35歳、夫37歳で、タイミング法と人工授精、体外受精を実施して5回妊娠に至りましたが、すべて早期流産でした。そのうち3回は胎のうが見えて2回は妊娠反応のみでした。主治医には染色体異常による流産ではなく着床障害と言われました。対策や治療はありますか。

A:
早期流産の約8割が染色体異常によるものです。その半数が重篤な染色体異常で、胎児は発達できないまま流産・死産となるのがほとんどです。残りの半数は生まれつきのアレルギーなど軽微な染色体異常で、生命や身体障害には関わりません。

にも関わらず流産になるのは着床障害が原因の一つと考えられます。

着床障害は卵細胞の老化・障害ほか、子宮内膜増殖症、子宮内膜ポリープ、子宮筋腫による圧迫・炎症などが原因として考えられます。胚(受精卵)に異常がある場合の治療法は現在なく、子宮内膜については各種治療法があります。

また、胚の着床は自己免疫が関係しています、女性の卵子は精子(男性の染色体)が進入して受精が起こり胚になりますが、異物が混入するようなものです。人間は異種のものが体に入ると必ず拒否反応と親和反応の両方が起こります。

中には拒否反応が強く出て子宮内膜が胚を異物とみなして拒否する場合があり、これが早期流産につながります。

拒否反応が強い人には漢方の「柴苓湯(さいれいとう)」が効果的で、着床障害による流産を予防すると学会でも報告されています。

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