不妊症はよく学んでから治療を
Q:
結婚6年、不妊治療歴3年の妻35歳、夫34歳です。タイミング法から人工授精数回、体外受精と顕微授精を各1回と、勧められるままに治療を受けました。決定的な不妊原因はないそうですが、特定の原因がないのに妊娠できないことがあるのでしょうか。
A:
原因を明確に突き止めればそれに特化した治療を進めるか、諦めるかの判断ができます。しかし、患者さんの多くは生殖機能の問題のほか、体質やホルモン分泌、加齢など複数の小さな原因が絡まっていることがほとんどです。この場合、不妊症を形成するさまざまな問題を考慮して治療しなければならないため、繰り返し治療に臨むことが大切です。
事実、原因が複雑化していると医師にも分からないことがあります。そこで、不妊症でこれだけは知ってほしいことがあります。
- 月経3日目のホルモン検査で排卵状況や排卵日がある程度予測できます。
- 排卵期の女性ホルモンの値で卵子の良し悪しが分かります。
- 卵子と精子の寿命は通常48時間で加齢により短縮するため、性交や人工授精のタイミングが重要です。
- 射精後、精子が腹腔内に落ちやすい人や人工授精を繰り返している人は後天的抗精子抗体が疑われるのでよく検査してください。
そして、最も重要なのは治療のイメージが浮かぶくらいよく理解することです。最初は知らなくて当然ですから、恥ずかしがらず何でも聞いてください。県の不妊専門相談センターや市民講座を利用するのもよいでしょう。
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