男性不妊と抗精子抗体1 | 茨城県小美玉市の不妊治療・婦人科 小塙医院

茨城県小美玉市の不妊治療・婦人科 小塙医院

*

男性不妊と抗精子抗体1

 

Q:
結婚6年の妻37歳、夫38歳で、2年間でタイミング指導半年、人工授精を3回受けましたが妊娠しません。4回目に挑戦するつもりですが夫は精子減少・無力症のため人工授精で可能性があるか疑問です。人工授精で妊娠でき得る精子の状態を教えてください。また、5回以上続けると抗精子抗体が発生しやすくなるというのは本当ですか。

A:
そもそも人工授精は、フーナーテスト(性交後子宮内精子上昇テスト)で子宮内に進入した精子が0~少数の人か、精子減少・無力症のための治療です。

精子減少・無力症では、精液1ミリリットル中に精子数1000万以上かつ前進運動率80%以上が人工授精の限界といわれ、それ以下なら体外受精、さらに精子数300万以下・前進運動率50%以下なら顕微授精の対象です。

しかし、妻が35歳以上で卵子の老化が極端に進んでいる場合は、卵膜が硬化して良好な精子でも進入できず未受精になることが多く、最初から顕微授精に進むこともあります。

また、抗精子抗体は、すべての人が初めての性交から発生しますが、通常はすぐに抗体は弱くなり精子を迎え入れるようになります(寛容現象)。しかし、一部の人は強い抗体が残ることがあり(先天的抗精子抗体)、人工授精を繰り返し大量の精子が複数回子宮内に進入した場合も強い抗精子抗体が発生することがあります(後天的抗精子抗体)。

統計上、人工授精は3回までに60~70%の人が妊娠し、4~6回が20%、7回以上は10%以下で、5回以上から抗体の発生率が増えます。

 - 不妊治療Q&A ,

インターネット予約はこちらから