抗精子抗体の治療法 | 茨城県小美玉市の不妊治療・婦人科 小塙医院

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抗精子抗体の治療法

 

Q:
結婚5年の34歳夫婦です。2年間の不妊検査・治療で授からず、最近、病院を変え根本的な原因を調べたところ妻が精子結合抗体(抗精子抗体)陽性と判明しました。体外受精がベストだそうですが迷っています。抗体の治療法はないのでしょうか。

A:
条件によりますが、抗精子抗体は漢方薬の「柴苓湯(サイレイトウ)」とサプリメント「ドクターイムノバランスGABA」で治療効果が出ています。両方とも免疫的バランスを良くする作用があります。

免疫的バランスとは細胞性免疫(Th1)と液性免疫(Th2)のバランスで、細菌やウイルスから体を守り健康を維持してくれますがバランスが狂うとさまざまな障害をもたらします。生殖活動においては、異物を排除するTh1が強くなると胚(受精卵)を拒絶し着床障害や流産を引き起こします。

一方、体内にある各種抗体の働きを強めるTh2が強くなると妊娠を妨げる抗リン脂質抗体(血栓をつくり流産を引き起こす)や抗核抗体(受精を妨げる)、抗精子抗体(精子に障害をもたらす)が活発になります。

前述の2つの薬は、Th2が強い状態を和らげTh1とのバランスを良好に保つよう働きます。ただし、薬が効き過ぎると逆にTh1が強くなり着床障害を引き起こすので注意が必要です。

抗精子抗体は精子の頭部・頸部・尾部の各部位または全体に付着して精子を阻害しますが、尾部または頸部1カ所のみの付着であれば、1年間の薬の服用で80%が治癒します。精子全体または頭部への付着は顕微授精しか方法はありません。

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