体外受精1
Q:
結婚8年の36歳夫婦です。月経不順のため結婚当初からタイミング療法を続けてきましたが、結果が出ないため体外受精に踏み切るつもりです。準備や方法、費用など詳しく教えてください。
A:
当初体外受精は両側卵管閉塞または欠如などが対象でした。今では夫の精子不良(減少症、無力症)や卵巣機能障害(無排卵症、多嚢胞性卵巣)、原因不明の不妊カップル、36歳以上で卵子の老化が考えられる人など適応の幅が広がり、1つの選択肢として抵抗なく行われるようになってきました。不妊歴3年以上なら人工授精を経ないで体外受精に進む病院もあるくらいです。
準備は麻酔を使用するため術前検査として治療1カ月前までに心電図や胸部X線、一般血液検査を行います。一般的な方法としては、まず自然排卵が起こらないよう体外受精実施の前周期にピルを服用しホルモン分泌をコントロールします。そして、黄体期中期または月経開始2~3日目より脳下垂体機能を抑制する点鼻スプレーを使用しながら排卵誘発剤の注射を8~10日間投与し卵胞を育て、採卵手術の2日前に排卵ホルモンを投与し採卵に臨みます。その後、受精・胚培養を経て子宮内へ移植します。採卵方法はこの限りでなく、その人に合ったさまざまな方法で行うこともできます。
費用は採卵・培養・移植の技術料として35万円前後、顕微授精は42万円前後が一般的です。卵子を育てる排卵誘発剤などの薬は一人ひとり使用量や種類が違うため、通常は別途20万円ほどかかります。
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