不妊の増加と治療の選択
不妊症 増加
Q:
交際中から妊活を始めて4年の妻37歳、夫41歳で、最近不妊専門医を受診しました。主治医にはすでに卵子の老化が始まっているからと、いきなり人工授精や体外受精を勧められました。タイミング(自然)妊娠を希望していますが無理でしょうか。
A:
厚労省の調査結果によると、以前に比べ20~35歳の男女ともに結婚願望が低下しています。結婚が遅くなれば当然、子づくりも遅くなり、35歳を過ぎると卵子の老化は著しくなりますので不妊はますます増えるでしょう。
不妊治療の選択は「タイミング法だけ」「段階的に人工授精や体外受精に進む」「できる治療はすべてやる」など、本人の希望や意志を尊重します。しかし、35歳を過ぎると卵子の老化以外にも排卵状況の変化や免疫機能低下、酸化ストレス上昇など妊娠しにくい要素が増えていきます。
早急に赤ちゃんが欲しいなら、いきなり体外受精などに進むのも賢明です。まだそこまではという場合は、例えばタイミング半年、人工授精半年、それでもだめなら体外受精に移行してはいかがでしょうか。
現在、生殖補助医療のリスクは自然妊娠と同じとされています。35歳以上は高齢出産になりますので、妊娠しにくいばかりでなく妊娠合併症や流産・早産の危険も高まります。そうしたリスクも含めて治療法を選択するとよいでしょう。
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