排卵日を大切に
不妊 排卵日
Q:
不妊歴4年の妻35歳、夫37歳で、タイミング法から人工授精、体外受精まで進み一度も妊娠に至りませんでした。もう体外受精でしか妊娠できないと思っていましたが、排卵日と思われる日にタイミングを取ったところ妊娠しました。結果は流産に終わりましたが自然妊娠もあり得るのでしょうか。
A:
現在、体外受精や顕微授精を受けている方でも明確な不妊原因、例えば両側卵管閉塞やAMH(卵巣年齢)低値による卵子発育不全、重症精子減少・無力症、重症子宮内膜症による卵管の他臓器への癒着、重症抗精子抗体がなければ自然妊娠はあり得ます。
月経周期が24~36日と安定している女性の場合、30歳未満で年間最低10回は排卵しています。それが30~35歳になると年7~8回、35~38歳では年6回程度、39~45歳では年3~4回にまで減少します。これは、成熟した受精可能な卵子が、その寿命内(年齢によって12~48時間)に一番活性度の高い状態で排卵することを言います。
排卵日は月経2~4日目の血中ホルモンのバランスや値である程度判断でき、超音波で卵胞発育の経過を観察すればその周期の排卵が良好かどうかもある程度分かります。若くても年365日中たった10日しかない排卵日を大切にするため、夫もよく理解して協力しましょう。
当院でも体外受精を受けている方の自然妊娠はあります。治療に疲れて休む場合も、排卵日だけはタイミングを取っておいて損はないでしょう。
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