PCOタイプの治療(内服) | 茨城県小美玉市の不妊治療・婦人科 小塙医院

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PCOタイプの治療(内服)

 

PCO 内服 漢方

Q:
不妊歴2年の妻30歳です。PCO(多嚢胞性卵巣)体質なので以前、排卵誘発の注射を受けていましたが、その副作用で卵巣過剰刺激症候群になり入院しました。内服で良い方法はないでしょうか。

A:
PCO体質の方はホルモン検査で常に排卵ホルモン(LH)が卵胞刺激ホルモン(FSH)より高い傾向にあり、なかなか卵子が成熟しません(通常はFSHがLHより2~4倍高い)。例え卵子が成熟してもLHが常に高い状態ですから、肝心要の排卵時にLH分泌がピークに達さず卵子が卵胞内で死滅し排卵できないことが多いです。

だからといって排卵を促すHCG注射を使用すると、過剰に反応して卵巣が腫大する卵巣過剰刺激症候群になりやすく注意が必要です。

内服治療はまず漢方薬「白朮柴苓湯(びゃくじゅつさいれいとう)」を用います。作用機序としては、PCO体質は卵巣が浮腫傾向にあるため、それを改善して正常な卵巣に戻していきます。さらに、PCO体質は男性ホルモンが高くて女性ホルモンが低く耐糖能に問題がある人が多いため、女性ホルモンの補充薬「ジュリナ」(E2)を、膵臓中のインスリン分泌を高める糖尿病薬の一種「ジャヌビア」や「ルセフィー」(肥満傾向)を併用します。

それでも卵胞発育が難しい時は排卵誘発の内服薬「クロミッド」や注射も様子を見ながら使用します。当院では月経開始より35日待って卵胞成熟がない場合は、そこで治療を終了し次の周期に備えます。内服治療は長期戦になる覚悟が必要です。

PCOに対する注射での治療についてはこちら

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