なぜ妊娠できない?原因不明の不妊
原因不明 不妊
Q:
結婚3年の妻33歳、夫37歳で、1年ほどタイミング治療を行っています。夫婦とも不妊原因はないとのことですが、体外受精を勧められました。原因不明のまま体外受精に進むことは多いのでしょうか。
A:
基本の不妊検査では、卵巣・卵管・子宮・下垂体・精子の状態が良好かどうかをチェックします。
さらに細分化して子宮着床障害(免疫系・組織系)や抗精子抗体、精子精密検査、視床下部―下垂体負荷テストなどの応用検査もありますが、応用検査まで行っても不妊原因が見つかる確率は約50%。不妊に関してはまだまだ解明できていないことが多く、半数は原因不詳というデータもあります。
原因不詳でも治療歴が1年以上になると一般的にはどこの医療機関でも体外受精を勧めます。妊娠率を上げるため早めに体外受精に進むことは悪いことではありません。
体外受精は、卵子も精子も正常なのにすべて未受精で終わることもあれば、同じ条件なのに2回目はすべて受精して胚移植まで成功するケースもあります。
こういった場合、なぜ、2回目で成功したのかは分かりません。しかし、多くの機関では1度失敗すると医師も患者さんも次の失敗を恐れ顕微授精に進むのが一般的で、患者さんも「顕微授精でしか妊娠できない」と思いがちです。
原因不明なら顕微授精まで進んでも、タイミング法や人工授精でも妊娠できる可能性はあります。体外受精(顕微授精)と織り交ぜながら焦らず治療を進めてみましょう。