フーナーテストと自然妊娠率
Q:
30歳の夫婦です。基礎体温から排卵日を予測して1年間性交渉しましたが妊娠しません。希望は自然妊娠です。今度フーナーテスト(性交後子宮内精子上昇テスト)を受けたいのですが、どのような検査でしょうか。
A:
自然妊娠は良好な精子と卵子の巡り合い。性交時により多くの精子が子宮内に進入することが必要で、さらに狭い卵管を元気よく奥へと進むことができたわずかな精子だけが卵管膨大部で卵子に出会うことができます。
しかし、精子は射精時から36時間、卵子は卵胞内で完熟してから36時間が寿命です。精子機能や卵巣機能の低下、卵子の老化で寿命は短くなり受精の確率も下がります。また、射精時に精子が膣内に漏出するとそのまま死滅するので、ペニスを子宮口に密着させて射精しましょう。
フーナーテストは、性交後の頚管粘液の中にある精子の状況から子宮内に上昇できた精子の数を調べる検査です。検査は頚管粘液が多く分泌する排卵日付近に行います。検査前夜か当日朝に性交渉し、子宮頚管から粘液を採取して400倍の顕微鏡下で活発な運動精子の数を数えます。
一般的に運動精子25以上が正常で、顕微鏡が400倍ですから1万以上が子宮内に進入したと推測します。
1万のうち卵子までたどり着けるのは1~5とされ、精子が常に1万以上子宮内に進入できる人は4カ月に1回妊娠するといわれています。進入精子が1,000なら40カ月に1回です。ただし、体調によって精子の状態が変わるため数回の検査で判断します。
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