不妊治療は何歳まで?
Q:
1年前に結婚した妻45歳、夫35歳です。不妊治療を受けたいのですが、高齢のため門前払いされるのではと不安です。受け入れてくれる医療機関があるとすれば何歳まで治療が可能でしょうか。
A:
日本では小中高生の性教育がまだまだ不十分なため、男女の体の仕組みや月経周期、男性生殖器の形成、妊娠の仕組みについて十分に理解できていません。「月経さえあればいつでも子どもができる」というのは大きな間違いです。
一般的に子宮や卵管、精子の老化は遅いのですが、卵巣の力が衰え始めるのは34歳ごろで、それに伴い妊娠率は低下し流産率が上がります。そのため、高齢出産のリスクも考えると治療は45歳までとする不妊機関が多いようです。
しかし、実年齢と体内年齢(健康具合や卵巣の力)は人それぞれで、卵巣機能(卵子の成熟や排卵)に問題がなくほかに重篤な不妊要因がない限りは、可能性が低くても45歳でも妊娠は可能です。
ただし、加齢により妊娠率はもともと低いですから通院日数は多く、排卵誘発剤やホルモン剤などの内服薬・注射類、高度医療(体外受精・顕微授精)の頻度は増え費用も高額になります。また、努力が報われないこともあります。
以上を理解した上で治療に臨まなければならないため、強い意思と夫の協力が必要不可欠です。卵巣寿命を調べる検査で、いつもAMH値が低くFSH値が高い場合はあきらめたほうがよいでしょう。
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