細菌感染と不妊症 | 茨城県小美玉市の不妊治療・婦人科 小塙医院

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細菌感染と不妊症

 

Q:
27歳女性、近々結婚する予定ですぐに子どもがほしいと思っています。最近、白色や黄色の帯下が多く、外陰部が時々かゆいので膣分泌物培養検査を受けました。結果、B群溶連菌と大腸菌の数値が高かったのですが、放置しても問題ないとのことでした。本当に自然治癒するのでしょうか。不妊につながらないか心配です。

A:
女性の膣は細菌が繁殖しやすい温度と湿度、肛門に近いこともあって常に数多くの細菌が存在し膣内に進入しています。しかし、子宮頚管や膣粘膜から分泌されるラクトバシリスという良好な乳酸菌の自浄作用によって細菌の増殖は抑えられています。そして有害な細菌は帯下となり自然に排出されますが、異常に帯下が多い場合は何かしらの感染症が疑われます。

細菌が繁殖する原因は体調や免疫の低下でラクトバシリスの自浄作用が弱まることです。膣分泌物検査で大腸菌や溶連菌など細菌全体の数より乳酸菌が多ければ放置しても自然に治癒します。治療が必要な場合は内服や膣錠、塗り薬などを処方します。

どの細菌でも多量に繁殖すると菌体から放出されるエンドトキシンという毒素が不妊症に影響します。エンドトキシンは性交時の射精精子を死滅させたり、子宮の方に毒素が広がると子宮内膜炎、卵管炎、子宮付属器炎、卵巣炎の原因になり、卵管閉塞や子宮内膜着床不全につながる危険もあります。特にB群溶連菌は子宮炎の原因になり早期流産や早産、低体重児を招くことがあるので注意が必要です。

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