過多月経・生理痛にも有効なミレーナリング
Q1:
子宮疾患の新治療薬ミレーナについて教えてください。
Q2:
過多月経には効果がありますか。
Q3:
激しい生理痛にも効きますか。
A1:
正式名称は「LNG―IUSミレーナ」(黄体ホルモン子宮内放出装置)といい、本来は新型の子宮内避妊リングとして誕生しました。長さ約3cmのT字型リングに黄体ホルモンが付加されていて子宮内に装着すると毎日一定量の黄体ホルモンが5年間放出されます。避妊以外にも子宮筋腫や子宮腺筋症などの子宮疾患、不妊症の着床障害などさまざまな治療にも効果があり、子宮内だけに薬が作用するため副作用はありません。装着は生理直後で麻酔の必要はなく、痛みに弱い人は鎮痛剤を使用します。装着して1~2週間はおりものが増えることがありますが薬の効果が表れている証拠です。下腹部痛や不快感はありません。
A2:
ミレーナが最も効果を発揮するのが過多月経です。過多月経には子宮筋腫や子宮腺筋症が合併した場合と、子宮は正常なのにただ月経量が多い特発性過多月経がありますがどちらも効果的で、通常ミレーナ装着後3~4カ月から効果が認められ、月経量が正常になり貧血も軽減されます。再発防止には5年間の装着が望ましく、妊娠を希望する場合は経過をみて取り出します。
A3:
子宮内膜症の所見がなければ鎮痛剤やピルを処方されると思いますが、痛みのたびに服用しなければならず、根本的な治療にはなりません。ミレーナは装着後すぐに効果を発揮し、薬に頼ることもなくなるでしょう。