体外受精の限界パート2 | 茨城県小美玉市の不妊治療・婦人科 小塙医院

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体外受精の限界パート2

 

Q:
妻45歳で体外受精と顕微授精を計20回実施しましたが、妊娠に至っていません。どんな排卵誘発剤でもほとんど卵子ができず、子宮内膜増殖症もあり夫の精子も悪いそうです。赤ちゃんを授かる望みはないのでしょうか。

A:
(1)いかなる排卵誘発剤でも卵子ができない(2)精子の受精能力障害および精子DNA断裂(染色体異常)(3)複雑性子宮内膜増殖症の3つがそろうと、残念ですが赤ちゃんは断念せざるを得ません。女性は高齢になると卵巣機能が衰え、FSH(卵胞刺激ホルモン)の分泌が高値になるため卵子ができにくくなります。

FSHの分泌を抑制するスプレー薬でホルモン値を正常化し、排卵誘発剤の使用で卵子ができることもありますが成功率は低く、できたとしても卵子が未熟な場合がほとんどです。卵も精子と同様に老化が著しければDANが断裂化するため高齢になると先天性異常児の発生率が高くなります。

また、精子は受精能力障害ならば顕微授精で受精可能ですが、受精後の胚(受精卵)の成長が悪いようです。受精障害があると精子が持つほかの機能も低下している可能性もあります。子宮内膜増殖症は単純性なら妊娠できますが流産率が非常に高く、複雑性になるとほぼ妊娠はできず、むしろ子宮体がんに発展することを心配しなければなりません。

今後は以上のことをよく再検査して子どもを持つことについて夫婦でよく相談してください。当院では医療相談並びに心的カウンセリングも行っています。

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