ヒューナーテストと治療のステップアップ
Q:
不妊歴2年の妻37歳、夫40歳です。ヒューナーテストはいつも良好で、卵管や子宮、卵巣、精子も問題ないそうですが、人工授精や体外受精を勧められました。原因が分からないまま治療のステップアップをしてよいでしょうか。
A:
現在は治療もスピード化時代で、不妊原因の究明より治療の先行が主流になり、不妊歴がないのに初めから体外受精を勧める医師や自ら希望する患者が増加しています。ヒューナーテストは結果が良好なほど人工授精や体外受精の成功率が高い傾向にあり、例年初診夫婦年齢も高まっていることから、いきなり体外受精でも1度や2度で成功すれば悪くないと思います。
しかし、第一子は体外受精で授かり、第二子は自然妊娠できた人が少なくありません。本来なら自然性交で妊娠するのが自然の摂理。残念ながら統計上は妻の年齢が高いほど、また結婚年数が長いほど自然妊娠率は低くなりますが、妻の年齢が38歳未満なら不妊原因を確実に突き止めてから治療のステップアップを考えても遅くはないでしょう。
ご質問では不妊原因が特に見当たらないとのことですが、抗精子抗体は検査済みでしょうか。抗体が存在すればヒューナーテストで頚管粘液中に運動精子が十分にあっても、精子がさらに子宮の奥に進むと不動化や死滅が起こり、自然性交や人工授精では妊娠の可能性はかなり低くなります。もう一つ考えられるのは受精障害です。
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