高齢妊活と体外受精
Q:
妻41歳、夫46歳で、仕事が忙しく妻が39歳の時から「妊活」を始めました。不妊専門医を3軒回り、タイミング法と人工授精を経て勧められるまま体外受精3回、顕微授精4回と治療をステップアップしましたが妊娠に至りません。十分な説明もありません。今後どうすればよいですか。
A:
現在、体外受精を受ける人は年間15万人ともいわれています。35年前、日本で体外受精が開始した当初は200人程度でした。それが晩婚化で図らずも不妊に悩む人が増え、年齢を重ねるほど自然性交や人工授精での妊娠率が低下するため、35歳以上の高齢では最初から妊娠率が高い体外受精や顕微授精に進むケースが増えています。
また当初、体外受精の適用が両側卵管閉塞のみだったのが、顕微授精の発展で精子無力症や無精子症など男性不妊にも拡大し、夫婦での受診率が上昇して精子異常の発見率が高くなったことも背景にあります。
体外受精を早期に実施するのは悪いことではありません。年齢が上がればなおさらです。ただし、なぜ妊娠できないのか不妊原因や治療方針について十分な説明を受けることと、妊娠の仕組みや自分の体をよく知ることが重要です。
不妊原因は大きく分けて
- 卵子
- 精子
- 子宮
- 卵管
- 抗精子抗体
の有無のどこかにあります。
12月18日(日)に茨城県開発公社(水戸)で開く市民公開講座では、この妊娠の5大条件や治療のステップアップについて講演します。ぜひご参加ください。
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不妊治療Q&A