妊活を思い立ったらすぐ検査を!
Q:
妻26歳、夫28歳で婚前から3年間子づくりに励みましたが妊娠しません。2年前から生理は順調で、基礎体温で排卵日も予測できます。実は、過去に夫婦それぞれ中絶の経験があり不妊ではないと思うのですが、なぜ妊娠できないのでしょうか。
A:
ご夫婦とも妊娠の経験があるなら受精能力はあるのでしょう。通常、排卵が順調で良好な精子が子宮内に進入していれば妊娠できるはず。妊活を始めて3年以上なら直ちに不妊検査を受けてください。
妊娠の5大条件は【1】良い卵子がつくられ正しく排卵する【2】良い精子(数が多く運動・受精能力がある)がある【3】卵管の通りが良く卵管采が排卵日に卵巣周辺に移動する【4】着床しやすい子宮環境【5】抗精子抗体(精子を死滅・運動停止・凝集させる抗体)がないことです。
不妊原因はこの5項目のどこかに潜んでいて現在、一番多い障害は卵巣機能低下や脳下垂体ホルモン分泌異常による卵子の発育異常です(前記【1】)。
次に精子の異常(同【2】)が多く、生理痛がひどく子宮内膜症がある人は卵管(同【3】)が悪い場合があります。子宮環境の悪化も増えていて生活習慣が影響することがあります(同【4】)。
抗精子抗体が存在するのは100組中1~2組と極めて少ないですが、自然妊娠や人工授精での妊娠は非常に困難で体外受精適用です(同【5】)。
卵子と精子の状況は精神・肉体的疲労などにより日々変化するので、お二人はここに問題があるかもしれません。12月18日(日)午前10時から県開発公社(水戸)で開く不妊市民公開講座では、上記をより詳しく解説します。ぜひお越しください。